防草シートと人工芝は、カタログに並ぶ数値の種類はそもそも統一されていません。防草シートは質量(目付)が主軸で厚さは参考値とされ、人工芝は芝丈と密度をメーカーごとに違う単位で書いています。当サイトの防草シートの必要量は幅1m×50m・2m×50m・1m×20mと重ね代10cmだけを持っていて、目付・厚さ・引張強度・遮光率の帯は持っていません。このページでは、自分で本文を再取得して照合できた数値だけを転記し、横並びの一覧にしています。転記できなかった項目は缺口として末尾に列挙し、推測では埋めません。
まず防草シートの読み方から。取扱業者の相談室では「厚さは防草機能を直接表すスペックではなく、目安は目付(1㎡あたりのシートの重さ)」と説明され、厚さについて実測でおおよそ0.3〜4mmの幅があると続けています。遮光率も「弊社製品は基本的に99%以上」という水準です。同じ質量でも不織布の構造や表面加工が違えば厚さは変わるため、カタログ間で厚さの数字だけを比べるのは意味が薄いということです。比較の軸は目付 g/㎡、次に引張強度 N/5cm、その上に遮光率と参考耐用年数を置く読み方が現実的です。
| 品番 | 質量 g/㎡ | 厚さ mm | 引張強度 たて×よこ N/5cm | 参考耐用年数 | 特長・用途 | 対応NEXCO規格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| BSK-100EX | 100 | 0.35 | 320×220 | 1〜3年 | 曝露・砂利下等 | ― |
| BSK-150M | 150 | 0.4 | 400×350 | 3〜5年 | 曝露・強壮雑草対応 | SMR-A/B |
| BSK-200M | 200 | 0.5 | 430×380 | 5〜7年 | 曝露・強壮雑草対応 | SMR-A/B |
| BSK-250M | 250 | 0.6 | 480×500 | 7〜10年 | 曝露・強壮雑草対応 | SMR-A/B |
| 品番 | 長さ m | 質量 g/㎡ | 厚さ mm | 引張強度 たて×よこ N/5cm | 参考耐用年数 | 対応NEXCO規格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| BSN-200M | 50 | 200 | 1.0 | 130×300 | 3〜5年 | ― |
| BSN-060M | 10または25 | 600 | 4.0 | 600×900 | 7〜12年 | SMR-E/F |
| BSN-360M | 20 | 360 | 2.0 | 400×250 | 10〜15年 | ― |
| BSN-850ME | 20 | 850 | 2.0 | 630×850 | 20年 | ― |
この2表で注意すべき点があります。遮光率は元の表で複数品番が結合されたセルになっており、BSKシリーズは95と99の2段階、BSNシリーズは99と100の2段階で掲出されています。どの品番から99へ切り替わるかは表の欄外に示されていないため、当サイトでは品番ごとの対応を書きません。参考耐用年数は明確に品番別で、備考に「耐用年数は参考値。現場の条件により誤差が生じる。砂利下で使用する場合は半永久」と付記されています。強壮雑草として挙げられているのはチガヤ、ススキ、スギナ、クズ、ヨシです。対応NEXCO規格は造園施設標準図集の規格名であり、数値基準自体は公開されていないため名前の掲出に留めています。
| 製品名 | 目付 g/㎡ | 厚さ mm | 遮光率 | 価格 円/㎡(税込) | 販売規格 |
|---|---|---|---|---|---|
| がっちり草なしシート | 450 | 1.4 | 99.9%以上 | 1,700円台 | 幅1m×12.5m・25m、幅2m×12.5m・25m |
| とことん草なしシート | 310 | 2 | 99.9%以上 | 800円台 | 幅1m×4.8m・12.5m・25m、幅2m×25m |
| とことん防草シート ライト | 240 | 0.65 | 99.9%以上 | 600円台 | 幅1m×30m、幅2m×30m |
| らくらく草なしシート | 200 | 1.1 | 99.5%以上 | 600円台 | 幅1m×4.8m・12.5m・25m、幅2m×25m |
| おてがる草なしシート | 110 | 0.3 | 99.5%以上 | 200円台 | 幅1m×4.8m・50m・100m、幅2m×50m・100m |
| 砂利下専用草なしシート(ノーマル) | 150 | 0.4 | 99.5%以上 | 400円台 | 幅1m×25m、幅2m×25m |
| 砂利下専用草なしシート(強力) | 260 | 0.6 | 99.5%以上 | 700円台 | 幅1m×25m、幅2m×25m |
前出2社と本表を突き合わせると、流通している防草シートの規格帯はおおむね目付100〜850g/㎡、厚さ0.3〜4mm、幅1mまたは2m、長さ4.8〜100mの範囲に収まります。白崎の表でも砂利下専用2製品は「砂利や人工芝などの下に敷く」列が半永久になっており、砂利下で寿命が伸びるという説明は複数社で一致しています。ただしこの3表の透水性の列は◎・〇・×の記号評価にとどまり、cm/sec換算の透水係数を持っていません。記号しか載らないカタログがある一方で、透水係数を実数で公表しているメーカーと、公的機関の研究報告による市販品の一斉測定値が存在します。次の項に、本文を再取得して数値を確認できた分だけを転記します。
| 出典 | 表記された透水係数 | 測定・区分の規格 | 本文で確認できた範囲 |
|---|---|---|---|
| 小泉製麻 建設シート(防草シート)製品ページ | 1.0×10の-1乗cm/sec以上(PK・PKLシリーズ全品番の同一列) | 透水性の規格名は表に記載なし。同じ表の厚さ列にJIS L 1913準拠とJIS L 1908準拠の2行がある | メーカーが製品カタログで透水係数の実数を掲出している例。引張強度の列はkN/m単位で、タテ16.0・ヨコ16.0などの値が並ぶ |
| 福島県産業技術センター 材料技術部「織物防草シートに関する設計条件の検討」 | 調査した市販防草シートは全て10の-2乗cm/sec以上を確保 | JIS A 1218:2009。同報告は地中に埋設しない地被シートを透水係数kが10の-3乗以上の区分として扱っている | 公的研究機関による市販品の一斉測定値。区分下限10の-3乗に対し市販品は2桁上の10の-2乗という関係が読み取れる |
この3つの桁を、庭で体感できる単位に直します。透水係数に勾配1を掛けたものが理論的な通水速度の近似(ダルシー則)なので、10の-1乗cm/sec=毎秒1mm=毎分60mm、10の-2乗cm/sec=毎秒0.1mm=毎分6mm=毎時間360mm、10の-3乗cm/sec=毎秒0.01mm=毎分0.6mmです。日本の観測史上最大級の短時間豪雨は毎時100mm前後なので、市販品の実測下限である10の-2乗cm/secはそれを3.6倍の余裕で通す理論値になります(100×3.6=360)。逆に区分下限の10の-3乗まで落ちると毎時60mmどまりで、時間100mmの雨では地上に水が残り始めます。つまり「防草シートは水を通す」という記号評価には幅があり、10の-2乗を確保している市販品と、それより1桁落ちる設計では豪雨時の挙動が別物です。これは当サイトが計算ページに入力項として持っていない事実なので、水はけを数値で比較したいときは上の桁を読みください。実際の透水量はシートの下にある砂利層の粒度と厚さで決まる側が大きい点も併記しておきます。砂利側の規格は砂利・砕石の規格データに掲載しています。
もう一つ、このページ内で単位が噛み合っていなかった箇所を実データで解きます。前田工繊と白崎の表は引張強度をN/5cmで、小泉製麻の表はkN/mで掲出しています。メーカー側に変換式が明記されており、「N/5㎝の数値に20を掛けて1000で割るとkN/mの数値になります(例:PK-100ホワイトは150(N/5㎝)×20÷1000=3kN/m)」という式です。この式を前掲の表に当てはめると、BSK-250Mの480×500N/5cmは9.6×10kN/m、NETIS資料のGUシートの初期1,170N/5cmは23.4kN/m、20年相当照射後の500N/5cmは10kN/mになります。検算として1,000N/5cm×20÷1,000=20kN/mとなり、係数20は試料幅5cmを1m(100cm)に直す100/5と、NをkNに直す1/1000の合成です。したがって「何kN/m以上なら強い」といった比較をするとき、単位が違う2つの表をそのまま並べ替えると20倍ずれます。
厚さも同じ製品で2つの数字が出ます。小泉製麻の規格表は「厚さ(mm) JIS L 1913準拠」と「厚さ(mm) JIS L 1908準拠」の行を併設しており、同じ品番で値が違います。実測例はPK-150がJIS L 1913で2.0mm・JIS L 1908で1.5mm、PK-200が3.0mm・2.0mmです。前出のGUシート促進耐候試験もJIS L 1908準拠と明記されているため、耐用試験とセットで読むならL 1908側の厚さが対応します。カタログ間で厚さだけを比べたときにズレる原因は、素材や密度の違いだけでなく、この測定規格の差でもあるということです。
| 副資材 | 規格 | 入り数 | 用途 |
|---|---|---|---|
| コ型止めピン | φ4mm×W40mm×L200mm | 50本/袋 | シートの固定 |
| L型固定ピン | D10×L200mm | 100本/箱 | シートの固定 |
| 防草ワッシャー | φ80mm×T12mm | 50枚/袋 | シートの固定 |
| アスファルト固定セット | 釘#9×L50mm | 100set/袋 | 路肩部のシート固定 |
| 固定用テープ | 100mm×20m | ― | 質量100g/㎡以下、および150〜250g/㎡のシートラップ部・構造物固定 |
| マルチ用テープ | 100mm×50m | ― | 質量360g/㎡以上のシートラップ部・構造物固定 |
| ボンドテープVF450 | 100mm×20m(色:緑)、10cm間隔スリット入り | 200枚/巻 | ピンの抑え箇所の雑草抑制補修等 |
| 接着剤 | 300mlカートリッジ(約300g)/3kg/缶 | ― | シートラップ部・構造物への接着 |
テープは張る相手の目付で品番が分かれている点が実用的です。100g/㎡以下と150〜250g/㎡は幅100mm×20mの固定用テープ、360g/㎡以上は幅100mm×50mのマルチ用テープに振り分けられています。ボンドテープVF450(品番SPW-AWT-SQ)だけはこの2つと役割が違い、10cm間隔でスリットが入った幅100mm×20mのテープが1巻に200枚入っていて、打ち込んだピンの頭を抑えた箇所から雑草が生えるのを補修する用途として掲出されています。ピンの本数と間隔の目安は施工手順側で扱うため、ここでは寸法と入り数だけを掲載します。
人工芝に移ります。人工芝の密度はメーカーによって定義が2つあり、1つは1m×1mあたりの縫い目数(別名ステッチ数、針数)、もう1つは縫い目数に1ステッチあたり縫い付けられた芝葉の本数を掛けた数です。同じ「密度」という語で桁の違う2種類の数字が並ぶため、比較するときは必ず単位を読む必要があります。目安として、安い人工芝は約6,000針/㎡、その2倍以上なら高密度側と説明する業者があります。6,000〜25,000/㎡の数字なら針数の定義、それを超える数字なら本数の定義で書かれていると考え分けられます。
| 製品 | 公表されている密度 | 単位の定義 |
|---|---|---|
| ワイズターフU33(ワイズヴェルデ) | 21,000針/㎡ | 縫い目数 |
| ふわふわターフ エクセレントタイプ | 18,900針/㎡ | 縫い目数 |
| モダンデコ 超高密度タイプ | 約470,000本/㎡(ステッチ数 約14,700/㎡) | 縫い目数×芝葉の本数 |
| タンスのゲン 超リアル極細人工芝 | 430,000本/㎡ | 縫い目数×芝葉の本数 |
| 山善 人工芝 | 約399,000本/㎡ | 縫い目数×芝葉の本数 |
| 商品 | 芝丈 | 密度 本/㎡ | 針数 針/㎡ | 1㎡の重さ | パイル断面 | 販売規格と定価(税込) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スタンダード | 20mm | 462,000 | 11,550 | 約1.6kg | 平型 | 幅1m×5m 16,500円、幅1m×10m 31,000円 |
| ハイエンド | 30mm | 504,000 | 15,750 | 約2.0kg | C型 | 幅1m×5m 25,500円、幅1m×10m 49,000円、幅2m×10m 97,900円、幅95mm×5m 9,800円 |
| エクセレント | 40mm | 756,000 | 18,900 | 約2.8kg | C型 | 幅1m×5m 40,500円、幅1m×10m 79,000円 |
この3商品は裏面の加工がすべてポリウレタン、透水穴が10cm間隔、耐用年数が条件により2〜3年前後しつつ約8年で横揃い、クッション性(ふわふわ感)だけ星2・星4・星5と段階が付いています。芝丈を伸ばすと密度(本/㎡)と1㎡あたりの重さが同時に増える関係が表から読み取れます。針数の定義で18,900針/㎡は前述のメーカー横断一覧と同一製品の値であり、2つの表の接続点になります。幅95mmは目地用として別売りされている点も規格の違いです。
| パイル長 | 製品での位置づけ | 本文で確認できた表記 |
|---|---|---|
| 16mm | ショート | 「リアリーターフ人工芝/ショート(16mm)」として専用T字ピンの使用を案内する記述付き |
| 25mm | 中間 | 「パイル長:25mm」 |
| 33mm | 中間 | 「パイル長:33mm」 |
| 40mm | ロング | 「パイル長:40mm」 |
| 60mm | 最長 | 「パイル長:60mm」 |
この5列は、先の公共積算の一覧が並べていたパイル長6〜14mm(スポーツ施設向け)とは完全に別領域です。家庭用の庭に敷かれる人工芝は16〜60mm、体育・教育施設用積算価格は6〜14mm。同じ「人工芝」という語で桁違いの芝丈が流通していることを、数値で分けておく必要があります。積算一覧の最長14mmと家庭用の最短16mmがほぼ重なっており、この2つの市場の境界は、パイル長15mmのあたりにあります。
耐熱の値も実数で公表されている例がありました。同じメーカーの注意書きによると、外気温40度以上で長時間直射日光下にパイルがあると表面温度は65度にも達し、これはアスファルトと同程度です。パイルの軟化点は80度と掲出されているため、その環境下ではパイルに変化がないという説明になっています。逆に低温側は10度以下で多少硬くなる旨が書かれており、夏と冬で踏感が変わる理由が温度の数字で示されています。ここで使える判断基準は「表面65度・軟化点80度・硬度変化の出る10度」の3点で、夏場に表面温度が軟化点へ接近する余地は15度ぶんしかありません。直射日光・遮熱加工の有無・立水栓で冷やすといった運用は、この15度の差を埋めるための施策と読み替えられます。
防草シートと植栽を併用した場合の温度実測値も、公的研究機関の報告にありました。福島県産業技術センターの報告は、防草シートの上に国内自生のイワダレソウを改良した地被植物(クラピアK7)を約50cm間隔で植生し、シートの表層温度・植生後の植栽温度・地中温度を観察しています。結果として、防草シートと植栽の組み合わせにより防草シートの表層温度は植栽なしの状態に比べて約20℃低下し、シート裏面の地中温度は表層温度に対して約14℃低い値を示したと記載されています。表層から地中だけで約14℃の差がつくということは、シートの下に這わせる配管や、表面が熱を持つことによる根傷みを考えるとき、シート単体の遮熱性能ではなく植栽の有無が効くということです。同じ報告は、市販品を補完する設計として、ポリエステル繊維をコアにポリ塩化ビニール樹脂をシース加工したCT織物について、厚み1mm未満・目付500g未満という寸法帯も示しています。先の流通帯(目付100〜850g/㎡、厚さ0.3〜4mm)に対して、厚み1mm未満で目付500g未満という組み合わせは、圧縮されにくい立体構造側の設計であることが読み取れます。
人工芝の価格には、家庭用の販売価格とは別に公共積算の公表価格という軸があります。積算資料公表価格版(けんせつPlaza、2026年9月号 p.282 の「グランド舗装材-人工芝-」)に掲出されているのは13件で、掲載されているのはテニスコート・野球・多目的・パター・プールサイドなど体育・教育施設向けの製品が中心です。この一覧はスポーツ・体育施設用途の材料価格であり、家庭の庭を施工込みでいくらで頼めるかの相場ではありません。費用の総額は人工芝を敷く費用と芝生の費用で扱い、天然芝との比較は天然芝と人工芝を使ってください。
| 製品 | 規格(掲載表記) | 公表価格 円/㎡(税別) |
|---|---|---|
| セーフティターフ SE-60(泉州敷物) | パイル長6mm 幅182cm 20m巻 ポリエチレン 防炎・透水/プールサイド・パター | 5,600 |
| セーフティターフ SN-60(泉州敷物) | パイル長6mm 幅182cm 20m巻 ナイロン 防炎・帯電防止/パター・ゲートボール | 6,800 |
| セーフティターフ SN-80(泉州敷物) | パイル長8mm 幅182cm 20m巻 ナイロン 防炎・帯電防止/多目的・パター | 7,300 |
| セーフティターフ SE-13(泉州敷物) | パイル長13mm 幅183cm 20m巻 ポリエチレン 防炎・透水/パター・ゲートボール | 7,800 |
| セーフティターフ SN-10(泉州敷物) | パイル長10mm 幅182cm 20m巻 ナイロン 防炎・帯電防止/多目的・ゲートボール | 10,300 |
| セーフティターフ SP-80M(泉州敷物) | パイル長8mm 幅200cm 20m巻 ナイロン PVC透水メッシュ厚3.0mm付/パター・多目的 | 13,400 |
| セーフティターフ SV-80(泉州敷物) | パイル長8mm 幅200cm 20m巻 ナイロン PVCフォーム厚2.5mm付/テニス・フットサル | 14,600 |
| グリーンアイUG900(ユニチカテクノス) | パイル長6.0mm ナイロン/テニスコート他 | 15,000 |
| セーフティターフ SN-14(泉州敷物) | パイル長14mm 幅182cm 20m巻 ナイロン 防炎・帯電防止・透水/野球・多目的 | 16,800 |
| レグポール人工芝用アンダーパッド(高橋産業) | 厚10×幅1250mm×長40m リサイクルゴム | 7,100 |
| セーフティターフ SE-120M(泉州敷物) | パイル長12mm 幅200cm 10m巻 ポリエチレン PVCメッシュ厚4.0mm付/インゴールマット | 20,000 |
| グリーンアイUT1400(ユニチカテクノス) | パイル長12.0mm ナイロン/スポーツコート他 | 18,000 |
| セーフティターフ SP-200(泉州敷物) | パイル長12mm 幅200cm 10m巻 ナイロン PVC透水ディンプル厚8.0mm付/野球・多目的 | 31,000 |
同一資料に「公表価格とは通常の取引で標準価格・定価・建値・設計価格と呼ばれるメーカー・施工業者の希望販売価格の総称で、実際の取引では値引きされることがある」という注意書きがあります。この一覧から言えるのは、パイル長が6mmでも材質がポリエチレンかナイロンか、クッション層が一体化しているかで 5,600円から20,000円台まで分かれるという事実です。人工芝本体の下に敷くアンダーパッドは厚10×幅1250mm×長40mで7,100円/㎡が別掲で、本体とは別費目として積まれます。
長期耐用を掲げる製品の実測値も1件だけ確認できました。NETIS登録技術「高耐久防草シート GUシート」(登録番号 KK-200015-A)の技術発表資料は、材質をポリエステル不織布(表面タフネス加工)として質量450g/㎡以上、厚さ1.4mm以上、規格2m×25m、耐用年数約20年を挙げています。加えてキセランプによる促進耐候性試験を5,760時間(屋外曝露20年相当)かけて引張強度を測り、初期1,170N/5cmから20年相当照射後500N/5cmへ低下した結果を載せています。試験条件はJIS L 1908準拠で引張速度2cm/min、つかみ間隔10cm、試料幅5cm、縦方向のみ。この1例が示すのは、耐用年数の伸びが遮光率ではなく引張強度の低下として現れるという測定可能な形です。
| 試験項目 | 方法として挙げられている規格 |
|---|---|
| 引張強さ | JIS L 1096 |
| 貫入抵抗 | ASTM D 4833 |
| 促進耐候性 | JIS B 7753 |
| 遮光性 | JIS L 1055 |
| 透水性 | JIS A 1218準拠、ISO 12958準拠、ASTM D 4491準拠 |
この表にあるのは試験の方法名です。何N/5cm以上なら合格といった判定基準は試験機関のページにも製品カタログにも書いておらず、防草シートや人工芝を品目として規定したJIS製品規格も、当サイトの調査では確認できませんでした。jisc.go.jp の検索がスクリプトの動く環境でないと機械的に辿れないため、存在を完全に否定はしません。確認できないものについて断定しないために、この旨をここに記載します。
- 透水係数を出していないメーカー
透水性を数値で公表している例はこのページに転記した2件(メーカー1社の製品規格表と、公的研究機関による市販品測定)にとどまります。前掲の前田工繊・白崎・イノベックスの表には透水係数の列がなく、記号評価にとどまっています。したがって「防草シート=水を通す」と一律には言えず、数値を開いている製品から選ぶしかありません。もう一つの未取得として、透水係数を平米あたり毎秒のリットルへ直した実測値(飽和状態での通水量)は、取材できた資料のいずれにも載っていません。上記の換算はダルシー則による理論近似であり、勾配1・飽和という前提付きの値です。
- NEXCO規格の数値基準
SMR-A・SMR-B・SMR-E・SMR-Fという規格名はメーカー本文で確認できましたが、それぞれの初期引張強度などの基準値は、当サイトで原文を確認できた資料には含まれていません。規格名のみを掲出し、数値は書いていません。
- 家庭用と公共積算の価格の同一化
積算資料公表価格の人工芝は体育・教育施設用途が中心です。これを家庭用の相場へ流し込みはしていません。両者は桁が合うこともありますが、同じものとして扱わないでください。
- 耐用年数の測定値
各社の耐用年数は参考値と明記されたカタログ値、または現場条件で前後する旨の注記付きの値です。屋外曝露の実測年数を公表している製品は1件も確認していません。税務上の耐用年数と混同しないよう、年数の使い方(10年合計の費用)は天然芝と人工芝の10年コストに置いています。
最後に当サイト自身の差異を開示します。当サイトの計算ページが置いている巻の規格の一つ、幅1m×20mは、前掲2社のどの帯とも一致しません。前田工繊は幅1または2mで長さ10・20・25・50m、白崎は幅1mで長さ4.8・12.5・25・30・50・100mを持ちますが、幅1m×20mの製品は両社の表に存在しません。当サイトの計算は小庭で余巻を増やさないための選択肢としてこの寸法を持っており、実在規格ではなく流通帯の一例として扱ってください。重ね代10cmと端の立ち上げなどの施工品質は防草シート+砂利の施工手順へ、固定ピンの本数は砂利必要量の厚さ指定とあわせて判断します。維持費の文脈では芝生の年間維持費が同じ規格帯の寿命前提で動きます。